令和4年12月川崎市議会一般質問

1.市立学校におけるCO2モニターの設置状況及び空気清浄機の設置について〔教育次長-408、409、410〕
2.幸区役所利便性アンケートについて〔幸区長-410〕
3.幸区しあわせひろば及び川崎駅西口の活性化について〔幸区長-411、412〕

Q
9番(加藤孝明) おはようございます。私は、市立学校におけるCO2モニターの設置状況及び空気清浄機の設置について教育次長に、幸区役所の利便性アンケートについて、幸区しあわせひろば及び川崎駅西口の活性化について幸区長に、一問一答で順次伺ってまいります。
 初めに、市立学校におけるCO2モニターの設置状況及び空気清浄機の設置について伺います。さきの令和4年第4回定例会決算審査特別委員会文教分科会において、冬季を前にした新型コロナウイルス感染症への対策として、一般教室への空気清浄機の設置について伺ったところ、担当課長より、文部科学省の学校における新型コロナウイルス感染症に関する衛生管理マニュアルに基づき、換気の工夫や空調設定温度の小まめな調整、二酸化炭素濃度測定――CO2モニターによる効果的な換気の実施により、寒さ対策に努め、現時点において空気清浄機設置の予定はないとの答弁がありました。しかしながら、本格的な冬季を迎え、児童生徒や保護者等からは、依然として寒さ対策がなされていない、教室が寒いとの声が聞こえております。また、全ての一般教室へのCO2モニターの設置を望む声も広がっております。そこで、まず初めに、市立学校におけるCO2モニターの設置状況及び活用状況、全ての一般教室への設置に向けた見解を教育次長に伺います。
A

教育次長(池之上健一) 二酸化炭素濃度測定器についての御質問でございますが、測定器につきましては、昨年10月に教育委員会から各学校へ1台ずつ配置したほか、各学校が必要に応じて購入しているところでございまして、測定結果を換気方法の選択や検証等に活用しております。測定器は換気の状況を確認するために有用でございますので、今後、教育委員会からの追加配置について検討してまいります。以上でございます。

Q
9番(加藤孝明) これまでは教育委員会により配置された1台ずつに加え、各学校が必要に応じて感染症対策と支援事業を活用し購入していたとのことですが、今後は教育委員会からの追加配置について検討していただけるとの答弁で、全国的に品薄状態とのことでもありますが、ぜひとも全ての一般教室への早期設置を実現していただきますよう要望いたします。次に、換気方法について伺います。冬季や夏季の換気による気温対策としては、これまで常時換気の代わりに開放する窓の選択や2段階換気の実施等、教育現場では様々な工夫により努めていただいてきたことと思います。一方、文部科学省が必要な換気量を確保するのに有効であるとし導入を積極的に検討するよう求めていた、換気の際に捨てられてしまう室内の暖かさ、涼しさを回収、再利用できる全熱交換換気システムが、市立学校の一般教室に整備されていたにもかかわらず有効活用されていなかった事例が判明しております。全熱交換換気システムの一般教室への整備状況と整備の時期と目的、感染症対策として有効活用されていなかった理由について伺います。
A

教育次長(池之上健一) 換気方法についての御質問でございますが、全熱交換器につきましては、平成20年度及び平成21年度に実施した小中学校の普通教室への空調設備等の一斉整備において、熱ロスの抑制と併せた換気対策として約2,700教室に設置したほか、その後の増築や改修の際にも必要に応じて設置していることから、現時点では約80%程度の教室に全熱交換器を設置しているところでございます。しかしながら、一部の学校におきまして、全熱交換器の効果等を認識していなかったことにより、有効活用されていない事例がございましたので、今後、全熱交換器も活用した効果的な換気方法等について、各学校へ周知してまいります。以上でございます。

Q
9番(加藤孝明) 熱ロスの抑制と併せた換気対策を目的として、平成20年度及び平成21年度の一斉整備以降、順次、増築、改修の際に整備し、現在、約8割程度の教室に整備されているとのことです。一斉整備から年数が経過しているとはいえ、熱ロスの抑制と併せた換気対策を目的として整備したにもかかわらず有効活用に至らなかったのは、情報の共有と周知不足が要因と推測されます。環境、そして省エネにも配慮した効果的な換気が実施されるよう、各学校に対する周知の徹底を要望いたします。新型コロナも第8波に入り、児童生徒たちの間でも感染が拡大しており、学級閉鎖も相次いでいる中、季節性インフルエンザとの同時流行も懸念されております。また、基礎疾患を抱えた児童生徒もおります。そこで、文部科学省は、去る10月19日に教育委員会に対し、今後の感染症対策における事務連絡として、サーキュレーターやHEPAフィルター付空気清浄機の導入など、換気のための補完的な措置を講じ、可能な限り十分な換気を確保することが重要と発出しました。空気清浄機導入の動きは全国的にも広がっており、東京都港区では、国の補助金等を活用し、区立小学校全ての教室に空気清浄機が設置されております。本市においても要望が高まっており、CO2モニターと同様に全ての一般教室に市の政策判断の下に設置するべきと考えますが、見解を伺います。
A

教育次長(池之上健一) 空気清浄機についての御質問でございますが、空気清浄機につきましては、メンテナンス等の課題があることや、今後、学校空調設備等の更新整備を予定していることなどから、現在、各教室に設置する考えはございませんが、引き続き、各教室の換気設備や二酸化炭素濃度測定器の活用、気候や児童生徒の活動状況等に応じた窓開けやサーキュレーターの併用など、適切な換気を実践していくことにより、新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止に取り組んでまいります。以上でございます。

Q
9番(加藤孝明) メンテナンスの課題や耐用年数を迎える空調設備等の更新整備のため、空気清浄機の設置に関しては前向きな答弁をいただけませんでしたが、補完的な役割を担う空気清浄機の設置は、子どもたちの学びと教育の機会の損失を防ぎ、黙食の緩和が広がる中において不安の軽減にもつながると考えますので、こちらも前向きに検討していただきますよう要望し、次の質問に移ります。
 次に、幸区役所利便性アンケートについて伺います。幸区では、区役所のアクセスに関する利便性について、本年1月24日から3月末までの約2か月間アンケートを実施しておりました。第3回定例会における私の一般質問でも取り上げましたが、集計中とのことでしたので、改めて、実施した目的と結果、利便性向上に向けた取組について幸区長に伺います。
A

幸区長(赤坂慎一) 利便性アンケートについての御質問でございますが、初めに、アンケートの実施目的につきましては、地域の高齢化やコロナ禍における交通事情の変化などを踏まえ、区役所へのアクセスに係る地域の実態を把握するため、実施したものでございます。次に、結果につきましては、来庁者の年代についての質問では、「20歳代」「30歳代」が57.4%と多く、交通手段についての質問では、「徒歩」及び「自転車」がそれぞれ31.0%となっております。また、来庁される頻度についての質問では、年に1から3回が59.4%と一番多くなっており、区役所へのアクセスに関する質問では、「不便だと思わない」が82.3%で、「不便だと思う」が17.7%という結果になっております。今後につきましては、こうした実態を踏まえ、区役所サービスのさらなる向上に向け、区役所にお越しいただく必要のないスマートフォンなどを活用した行政手続の原則オンライン化に向けた取組等を、関係局とも連携しながら進めることで、区民の皆様の利便性向上に努めてまいります。以上でございます。

Q
9番(加藤孝明) ディスプレー、お願いいたします。幸区役所への利便性については、住んでいる地域や利用する交通手段によるものの、不便との声がこれまで多く聞こえておりました。しかしながら、アンケート結果を見ますと、「不便だと思わない」が82.3%に対し、「不便だと思う」が17.7%という結果になりました。また、利用頻度を見ますと、年2から3回と年1回しか利用していない方が有効回答数の半数以上を占めていることが分かります。一方、地域別、さらには町丁別に目を向けますと、幸区役所が所在している御幸地区では、「不便だと思う」9.0%、すみません、見にくいんですけれども、不便だと思っているがオレンジです。戸手本町では1.1%に対し、日吉地区では26.3%、新小倉では39.8%の方が「不便だと思う」と回答しており、当たり前ではありますが、大きな差が生じております。何を言いたいかと申しますと、日常生活においては、区役所だけでなく毎日の買物や病院等、様々移動が不可欠です。このたびのアンケートは利用頻度が比較的低い区役所の利便性に関するアンケートでしたが、仮に毎日の日常生活に置き換えた場合、日吉地区と御幸地区の移動が不便だと思うと回答される方はさらに高くなることが予想されます。また、日吉地区は、高齢化率が高くなっているのに加え、臨港バスの運行本数が大幅に減便するなど交通弱者が生じ、地域公共交通へのニーズは一層高まっております。本市においてもオンデマンド交通が浸透し始めておりますが、当該地区をはじめとする幸区においても、新たなモビリティサービスの実施等によりコミュニティ交通の充実に努めていただきますよう、これは関係局に要望して、次の質問に移ります。
 次に、幸区しあわせひろば及び川崎駅西口の活性化について伺います。カワサキデルタやミューザ川崎等、開発が続き、川崎の新たな玄関口となっている川崎駅西口には、私自身も生前お世話になりました安岡信一氏寄贈による幸区のシンボルマークのモニュメントが飾られているしあわせひろばや、市内最古の赤煉瓦倉庫跡といった魅力的な地域資源があるにもかかわらず、管理が行き届いていないため、市民や川崎駅西口の利用者に魅力が伝わっていない状況となっております。ディスプレー、お願いいたします。こちらが幸区にあるしあわせひろばでございます。幸区のシンボルマークのモニュメントが飾られているのですが、スポットライトが壊れてしまっていて、反対側を向いてしまっております。また、後ろのスポットライトは壊れて下を向いてしまっておりました。また、たばこの吸い殻が見受けられます。こちらが赤煉瓦倉庫跡です。川崎駅西口とミューザ川崎を結ぶペデストリアンデッキには説明書きがなされております。川崎駅西口の窓口とも言えるバスロータリーに移動して見てみますと、草むらにしか見えません。近づいてみますと、このように雑草が伸びてしまっている状況で、また、れんがが散らばって放置されている状況です。ディスプレー、ありがとうございます。しあわせひろば及び赤煉瓦倉庫跡の管理体制について幸区長に伺います。しあわせひろばのスポットライトが長年にわたり破損したまま放置されている理由、今後の対応について伺います。また、しあわせひろばにおけるポイ捨てや不法投棄物等の対策と対応について伺います。赤煉瓦倉庫跡に景観を損ねるれんがが放置されている理由と雑草対策について伺います。あわせて、川崎駅西口広場における全体的な管理体制についても伺います。
A

幸区長(赤坂慎一) 幸区しあわせひろば等についての御質問でございますが、初めに、しあわせひろばの維持管理につきましては、区と川崎西口商店会及び大宮町町内会との間で管理に関する協定を結び協働で維持管理をしております。次に、スポットライトですが、令和2年10月頃に破損していることが確認されたことから、協定に基づき区で修繕を行うに当たり、電気代を負担している商店会に意見を伺ったところ、修繕または撤去の意向が固まらず、現在の状況となっております。今後につきましては、より丁寧な調整を重ねてまいります。次に、しあわせひろばにおけるポイ捨てや不法投棄等の清掃についてでございますが、協定におきましては、商店会と町内会が協力して行うこととなっております。次に、れんがと雑草対策につきましては、れんがはオブジェの補修材料として箱に入れ現地保管としておりましたが、経年劣化により箱が破損しておりましたので、景観に配慮し、適切な場所に移動したところでございます。また、雑草につきましては、土を固めた特殊舗装により対策を講じましたが、劣化により継ぎ目等から雑草が繁茂したため、現在、年2回程度除草等を行っており、今後も、適切な維持管理に努めてまいります。次に、川崎駅西口駅前広場の管理につきましては、広場の公共性及び旅客公衆の利便性の保持、歩行者、車両等の安全な通行を目的に、広場の一部の用地を所有する東日本旅客鉄道株式会社と保守管理に関する協定を締結し、本市が管理を行うこととなっております。現在、駅前広場歩道部の清掃業務を週5日行うとともに、路上喫煙防止等に向け、関係局と連携し啓発活動を行っております。今後、川崎駅西口のにぎわいの向上を見据えた、広場中央の植樹帯を含めた清掃エリアの検討や、関係局と連携した定期的な清掃活動を通じ、美化の推進に努めてまいります。以上でございます。

Q
9番(加藤孝明) ディスプレー、お願いいたします。緑の円で囲ったしあわせひろばにおいては、区と川崎西口商店会及び大宮町町内会が管理に関する協定を結び、修繕に関しては市が行い、清掃に関しては商店会と町内会が協力して行うことになっているとのことです。一方、円の外側、歩道及び植え込みの清掃は市が行っております。また、スポットライトに関しては、協定により電気代を負担している商店会が修繕または撤去の意向を決めかねていることにより、2年以上破損したまま放置されているとのことです。今後、清掃エリアの検討をしていただけるとのことでしたので、商店会及び町内会の意向を第一に調整していただき、必要であれば協定の改定も検討していただきますよう要望いたします。また、赤煉瓦倉庫跡のれんがに関しては補修材料として適正な場所に移動していただいたとのことで、早速の御対応、ありがとうございます。ディスプレー、結構です。本年10月7日、川崎駅西口を中心とした地域資源を活用したまちのにぎわいをテーマとして、幸区地域デザイン会議を開催しておりますが、川崎駅西口の活性化に向けた今後の取組について伺います。
A

幸区長(赤坂慎一) 川崎駅西口の活性化についての御質問でございますが、幸区では、本年の10月に開催した地域デザイン会議において、川崎駅西口を中心とした地域資源を活用したまちのにぎわいに向けた取組について、地元町内会や商店街、事業者、学生等と議論いたしました。会議では、まちがにぎわうためには、お祭りや美化活動など個々の事業者、団体の取組のほか、関係者が協力して取り組むことが重要である等の意見が出され、西口の関係者が一体となったイベントを実施することが確認されました。実施に向けては、地域の事業者、団体と区による準備会を立ち上げて、具体的な内容等について協議調整を進めていくことが合意されたところでございます。川崎駅西口には、商業施設や文化施設のほか、来年、エンターテインメントホールが開館予定であり、このような施設が互いに連携して多彩なイベントが開催され、多世代が楽しむことができる場が創出されるよう、取組を進めてまいります。また、駅前だけでなく、商店街や公園などを活用した取組に広げていくことにより、回遊性の向上を図り、まち全体のにぎわいにつなげてまいりたいと存じます。以上でございます。

9番(加藤孝明) それぞれ御答弁ありがとうございました。取組の推進をお願いし、質問を終わります。