1.町内会・自治会の支援について
2.夢見ヶ崎動物公園について
3.川崎市立看護大学について
4.地域療育センターについて
初めに、町内会・自治会の支援について伺わせていただきます。元日に発生しました能登半島地震から間もなく半年という月日が経過しようとしておりますが、いまだに多くの方が避難所生活を余儀なくされておりまして、関連死を含む死者数が熊本地震を上回り、平成以降の地震災害で、東日本大震災、阪神・淡路大震災に次ぐ3番目の犠牲者数となりました。改めて備蓄や訓練など日頃からの備え、そして、自助、互助、公助の連携が不可欠であると感じております。町内会・自治会には、市民自治の推進や地域福祉の向上、さらには、自然災害の対策や超高齢社会を見据えた取組など、平常時から有事まで大変重要な役割を担っていただいておりまして、行政にとっては欠かすことのできないパートナーでありますが、本市では人口増加が続き、155万人を突破いたしました。しかしながら、町内会・自治会への加入世帯数は減少し続けております。初めに、直近3年間の町内会・自治会への加入世帯数と加入率の推移について市民文化局長に伺います。
市民文化局長(高岸堅司) 町内会・自治会の加入世帯数と加入率についての御質問でございますが、本市における直近3年間の加入世帯数と加入率は、令和3年度が43万9,553世帯、58.4%、令和4年度が43万8,010世帯、57.7%、令和5年度が43万6,698世帯、56.9%となっております。以上でございます。
幸区長(赤坂慎一) 町内会・自治会への加入促進についての御質問でございますが、幸区におきましては、区民祭など、にぎわいがあるイベントにおいて、広報パネルや啓発品を用いた積極的な加入促進活動を実施するとともに、自治会が実施する防災活動、季節の行事等を積極的に取材し、それをインスタグラムやフェイスブック等のSNSにおいて可視化する広報活動に注力しております。また、本年7月号の市政だより幸区版では、町内会・自治会加入促進の特集を予定しているところでございます。次に、新築マンションの自治会設立支援につきましては、建設情報を入手後、速やかに地元町内会役員とその情報を共有の上、当該町内会において受入れが可能かを確認し、受入れが難しく、新たに自治会を設立する場合には、具体的な支援の内容について協議しているところでございます。さらに、建物が完成する前の早い段階でデベロッパーに接触し、管理組合の設立総会などのタイミングで行政から新しい入居者に説明する機会を設けていただくようお願いしており、説明会においては自治会の必要性などを御理解いただくようにしております。自治会の設立に向けては、規約の作成や役員選出、自治会の設立総会の開催などについて、他の自治会の事例も交えながら、きめ細やかに支援しているところでございます。今後も、地域の活性化につながっていくよう、地域コミュニティの核となる町内会・自治会の発展に向けた取組を推進してまいります。以上でございます。
市民文化局長(高岸堅司) 集合住宅における町内会・自治会の加入促進に向けた取組についての御質問でございますが、加入に対する支援策といたしましては、神奈川県宅地建物取引業協会の川崎各支部、全日本不動産協会神奈川県本部川崎支部それぞれと川崎市全町内会連合会、本市との間で町内会・自治会への加入促進等に関する協定を締結し、不動産各店舗において啓発チラシの配布に御協力いただいております。加えて、マンション事業者への働きかけを通じた加入促進策といたしまして、川崎市ワンルーム形式集合住宅等建築指導要綱にコミュニティ条項を定めるとともに、川崎市建築行為及び開発行為に関する総合調整条例の冊子に計画建物の入居者に対する町内会・自治会への加入等の呼びかけについて項目を設けるなど、事業者に対して協力を依頼しているところでございます。また、転入者と町内会・自治会をつなぐため、川崎フロンターレと連携した啓発チラシや、町内会・自治会加入連絡票を各区区民課窓口で転入者向けに配付しているところでございます。行政と地域をつなぐ大切なパートナーである町内会・自治会の活性化につきましては、持続可能な都市型コミュニティに向けて必要不可欠と考えておりますので、引き続き効果的な支援が行えるよう取組を進めてまいります。以上でございます。
次に、関連して、自主防災組織について伺いたいと思います。昨日、幸区では、幸区自主防災組織連絡協議会総会が開催され、私も出席をしてまいりました。町内会・自治会には自主防災組織が設立されておりますが、それとは別に、多くの集合住宅でも自主防災組織が設立され、収容人員50人以上の集合住宅には消防法により防火管理者の選任が義務づけられております。集合住宅は大規模自然災害の際に孤立する可能性があり、また、避難に対する考えも異なるため、町内会・自治会への加入状況にかかわらず、自主防災組織を設立するのが望ましいと考えます。そこで、集合住宅における自主防災組織の設立状況と設立に向けた支援及び設立後の支援について伺います。あわせて、町内会・自治会の自主防災組織への支援についても伺います。また、両自主防災組織に対する見解や支援について違いがあれば伺います。
危機管理監(柴田一雄) 自主防災組織についての御質問でございますが、本市では、自主防災組織に対して、自分たちの地域は自分たちで守るという意識を持ち、住民同士が助け合って災害に備え、災害を乗り越えることができるよう活動する組織として支援しております。令和6年3月末現在の本市自主防災組織768団体のうち、集合住宅で結成されている自主防災組織は288団体でございます。また、結成に当たりましては、各区役所において、結成までの手順のほか、組織編成や組織内の役割分担など、体制づくりの支援を行っており、結成後につきましては、自主防災組織が防災訓練及び防災知識の啓発活動を通して、防災に関する地域住民の連帯感を高め、災害発生時にその機能を十分発揮できるよう、活動を促進するための活動助成金や、災害時の防災活動を行う上で必要な防災資器材の購入に対して補助金を交付するなどの支援も行っております。本市では、町内会や集合住宅などの結成主体、形態にかかわらず、各自主防災組織にひとしく支援を行っております。以上でございます。
危機管理監(柴田一雄) 自主防災組織連絡協議会についての御質問でございますが、川崎市自主防災組織連絡協議会につきましては、各区自主防災組織連絡協議会相互の連携を図るとともに、市と連携し、自主防災組織のリーダーの育成に努めることとしております。また、各区自主防災組織連絡協議会は、自主防災組織相互の連携を深め、地域における自主防災体制を充実強化するとともに、行政との連携を密にし、地域防災力の向上を図ることとしております。各連絡協議会におきましては、役員会、総会などを年に数回行い、各自主防災組織の訓練などの活動状況や避難所運営会議、開設訓練などの情報を共有することにより、連携を深めていただいているところでございます。以上でございます。
次に、夢見ヶ崎動物公園について伺います。本市が政令指定都市となった昭和47年に動物の飼育、展示を開始し、昭和49年に現在の名称となった夢見ヶ崎動物公園は、市制100周年の本年、夢見ヶ崎動物公園としては50周年となり、市内唯一の動物公園として、地域や市民から愛され続けております。令和7年度の再整備計画の策定等に向けて、業務委託に係る公募型プロポーザルが実施され、このたび、実施結果が報告されました。今後も地域や市民に愛され続ける夢見ヶ崎動物公園であるためには、地元の町内会である夢見ヶ崎町内会や近隣の小中学校をはじめとする市民の意見を計画に反映していくことが非常に重要であると考えます。受託者の選定に当たっては、どのように考慮されたのか建設緑政局長に伺います。また、パブリックコメントだけではなく、実際に動物公園に来園された小さなお子さんを含む多くの方々から意見を伺うことも重要と考えますが、今後もアンケート調査等は行う予定なのか伺います。
建設緑政局長(福田賢一) 夢見ヶ崎動物公園についての御質問でございますが、当公園の再整備計画につきましては、令和4年8月に策定した再整備の基本的な考え方に基づき、目指すべき将来像である、わくわく、ふれあい、みんなでつくる動物公園の実現に向け、令和7年度の策定を目指して取り組んでいるところでございます。委託業務の受託者につきましては、当公園の特徴や再整備の必要性などへの理解度のほか、再整備に向けたゾーニング等の企画提案力などを選考基準として、プロポーザル方式により選定したところでございます。アンケート調査等につきましては、令和4年度にかわさき市民アンケート、令和5年度に来園者アンケートを実施し、今年度は来園者などへのアンケートを行うほか、オープンハウス型説明会の実施を検討しているところでございまして、今後も様々な機会を捉えて、利用者ニーズの把握に努めてまいります。以上でございます。
建設緑政局長(福田賢一) 夢見ヶ崎動物公園についての御質問でございますが、飲食物やグッズ販売につきましては、令和5年度に実施した来園者アンケート等において、飲食サービス等の充実を求めることなどの御意見をいただいたところでございます。飲食サービス等につきましては、本市といたしましても、その充実が必要であると考えておりまして、これまでも日吉商店街連合会と連携しながら、ゆめみ車マルシェを春と秋に開催し、また、菓子パンなどの自動販売機も御利用いただいており、今後、再整備計画の中で、さらなる充実について検討してまいります。日吉商店街等地域の方々との連携につきましては、動物園まつりで商店街が作成したグッズを販売するなど、地域と共に当公園の魅力向上に取り組んでいるところでございます。旧売店につきましては、老朽化に伴い、閉鎖したところでございまして、今後、撤去する予定でございます。以上でございます。
建設緑政局長(福田賢一) 夢見ヶ崎動物公園についての御質問でございますが、動物体験プログラムにつきましては、動物園まつりなどのイベント時のみ実施しておりますが、動物体験機会の日常化について検証を行うため、年間を通じて複数回の実証実験を実施するものでございます。今後の展望につきましては、実証実験で得られた市民の皆様からの御意見や運営面の課題などについて検証を行い、方向性を整理してまいりたいと考えております。盗難等の対策につきましては、現在、獣舎の二重施錠や監視カメラの設置等による管理を行っておりまして、今後も動物の特性に配慮した獣舎整備や盗難対策の強化等が必要であると考えておりますので、引き続き再整備に合わせて検討を進めてまいります。以上でございます。
建設緑政局長(福田賢一) 夢見ヶ崎動物公園についての御質問でございますが、当公園内の案内看板につきましては、老朽化や情報が古くなった看板がありますことから、適宜補修や改修を行っておりまして、園全体の案内看板については、再整備に合わせて更新してまいります。夢見ヶ崎動物公園前の交差点の案内板につきましては、盤面の文字が見えないなど、老朽化していることから、今年度、更新を予定しているところでございます。以上でございます。
いよいよ10月19日には市制100周年記念事業のメイン事業でもある全国都市緑化かわさきフェアの開催を迎えます。当初は協賛・連携会場として展開イメージに例示されていた夢見ヶ崎動物公園及び御幸公園も、まちなかみどりスポットとして区分されるようになりました。まちなかみどりスポットとは、持続可能、全ての人、緑でつなげる、多彩な緑、多様な効果という5つのキーワードのうち少なくとも1つを取り入れて取組を展開する会場のことであり、例えばまちなかの花壇もまちなかみどりスポットと区分されます。当初の計画と比較すると概念が広がり、抽象化した印象を受けますが、いよいよ開催を迎える全国都市緑化かわさきフェアにおける夢見ヶ崎動物公園及び御幸公園の位置づけについて建設緑政局長に、フェアにおける取組を建設緑政局長と幸区長に伺います。
建設緑政局長(福田賢一) 全国都市緑化かわさきフェアについての御質問でございますが、協賛・連携会場につきましては、様々な緑とオープンスペースを活用し、市内全域でフェアを盛り上げる一体感を醸成していきたいと考え、訪れる側も、迎える側も、誰もが参加しやすく、親しみやすいものとなるよう、まちなかみどりスポットという名称としたところであり、夢見ヶ崎動物公園及び御幸公園は幸区を代表する特色のあるまちなかみどりスポットでございます。かわさきフェアにおける夢見ヶ崎動物公園での取組につきましては、フェア期間中に開催する動物園まつりなどのイベントにおいて、新しいパークセンターや芝生広場などを活用し、さらなる魅力発信やにぎわいの創出を進めるとともに、再整備に向けた機運醸成を図ってまいりたいと考えております。また、御幸公園での取組につきましては、新たに設置したバスケットゴールなど、特徴を生かしたイベント等により、まちなかみどりスポットとして魅力を高めてまいります。以上でございます。
幸区長(赤坂慎一) 全国都市緑化かわさきフェアにおける幸区の取組についての御質問でございますが、まちなかみどりスポットとして位置づけられた御幸公園におきまして、例年2月に開催している観梅会において、幸高校で実施している幸探究の取組と連携し、生徒と共にイベント企画の検討を行っており、かわさきフェアの春開催に向けて機運が高められるよう取り組んでおります。また、かわさきフェアのために市内外から多くの方が川崎駅を利用されることを踏まえ、川崎駅西口のシンボルでもある川崎赤煉瓦倉庫のオブジェや植栽帯など、西口駅前広場のリニューアル、9月に開催するさいわいにぎわいフェスにおける花手水やフラワーウオールの展示、川崎駅周辺のペデストリアンデッキに設置している花壇ベンチの花の植え替えなど、かわさきフェアと連携した様々な取組を実施してまいります。今後とも、潤いと緑あふれる幸区の実現に向けて取組を進めてまいります。以上でございます。
時間が大分短くなってきてしまいましたので、先に地域療育センターについて意見要望させていただきます。心身の発達に遅れや偏りのある、または何らかの御心配のあるお子さんを対象に、相談及び診断、評価、訓練、療育まで、総合的で一貫したサービスを受けることができる地域療育センターですが、慢性的に受診待ちが出ており、特に南部の児童精神科では、初診まで約1年待ちという状況が続いております。これまでは非常勤の医師にシフト制で診察していただいておりましたが、今年度から常勤の医師が配置されることとなり、改善されることを期待しております。1年という月日は、私たち大人にとっても長く貴重でありますが、子どもにとっては大人以上に体感的に長く、また、成長にも大きく影響する貴重な時間であります。児童精神科の医師は全国的に不足傾向であると伺っておりますので、御対応に感謝いたしますが、今後も待ち時間の解消に努めていただきますように要望させていただきまして、次の質問に移ります。
次に、川崎市立看護大学について伺います。今年の3月には川崎市立看護短期大学として最後の卒業式、そして閉学式が、厳かな中にも温かい雰囲気の中、執り行われ、私も地元地域の一員として参列をさせていただきました。市長、議長、そして学長の御挨拶に大変感銘を受けるとともに、卒業生の活躍と看護大学としてさらに発展されることを切に願った次第でございます。看護大学としては3年目を迎え、厳しい倍率を勝ち抜いた102名の学生が入学し、来年度には看護大学として初めての卒業生が輩出されることとなります。全ての学生が無事に卒業し、希望する進路に進むことが理想ではありますが、残念ながら、退学者が出てしまうのも事実であります。そこで、看護短期大学の直近3年間の退学者数と看護大学開学後の退学者数について、理由と併せて伺う予定でおりましたが、結果といたしましては、直近5年の平均退学率は2.6%、他の公立大学等の平均退学率が3.7%ということで、下回っていたということが分かり、安心をいたしました。御調整いただきましてありがとうございました。
次に、ちょっと間に合わないので、看護大学では、コロナの影響等もあって、学食が閉鎖をしているということで、私も以前の定例会の一般質問で学生に対する昼食の提供をもっと拡充できないかというお願いをさせていただいておりました。その結果、昨年10月にはキッチンカーによる販売を実施していただきまして、学生からも非常に好評であったとのことです。また、お弁当やパンの出張販売も試行的に実施をしていただきました。今後も学生の意見を参考に検討を進めていただきますよう要望いたします。また、今、小倉―地元の商店街が弁当販売という形で御協力をしてくださっておりますけれども、やはり物価高騰等の影響がありまして苦労もされているということで、この物価高騰等への対応といたしましては、セルフサービスの導入など、見直しをしていただいたほかに、また、先生方にも御協力をいただいているということで感謝申し上げたいと思います。あと、看護大学と消防団の連携について質問をさせていただく予定でおりましたが、次回に繰り越させていただきたいと思います。様々御調整と御答弁ありがとうございました。質問を終わります。