令和5年12月川崎市議会一般質問

1.公園施策全般について〔建設緑政局長-228、229、230、231、市民文化局長-229、危機管理監-231、幸区長-232〕
2. 障害者スポーツについて〔市民文化局長-233、234〕
3. 川崎市立看護大学について〔健康福祉局長-234、235〕
4. 市立学校における感染症対策及び熱中症対策について〔教育次長-236〕

Q
9番(加藤孝明) おはようございます。私は、通告のうち①番以外を一問一答で順次伺ってまいりたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
 初めに、公園施策について伺います。9月10日に閉会となりましたFIBAバスケットボールワールドカップ2023において、日本代表はアジア勢1位となる19位となり、見事にパリオリンピックの出場権を獲得いたしました。女子は来年に世界最終予選を控えており、活躍と出場権の獲得を祈るばかりでございます。本市では、御幸公園及び鷺沼公園から始まったバスケットゴール設置の実証実験も市内5か所へと広がり、御幸公園と鷺沼公園についてはいよいよ常設化に向けた検討がなされていると思いますが、取組状況について伺います。
A

建設緑政局長(福田賢一) 公園におけるバスケットゴールの設置についての御質問でございますが、令和4年度に公園等における若者文化施策等と連携した施設整備の考え方に基づき実証実験を行った御幸公園と鷺沼公園につきましては、実証実験中に寄せられたゴール増設やベンチ設置の要望などを踏まえ、令和6年3月の完了を目指し、本格整備を予定しているところでございます。以上でございます。

Q
9番(加藤孝明) 常設化に向けて、これまで要望してきたコートの舗装やフリースローライン等の整備について伺います。また、バスケットボールは年齢層によってゴールの高さ等が異なりますが、設置されるゴールの種別と数について伺います。
A

建設緑政局長(福田賢一) 公園におけるバスケットゴールの設置についての御質問でございますが、御幸公園につきましては、バスケットゴール設置箇所の舗装をアスファルト舗装にするとともに、固定式の一般用とジュニア用のバスケットゴールを合わせて2基、コートのライン、ベンチ、縁台等の整備を予定しているところでございます。鷺沼公園につきましては、バスケットゴール設置箇所のダスト舗装を補修するとともに、固定式のジュニア用のバスケットゴールを2基、ベンチ等の整備を予定しているところでございます。以上でございます。

Q
9番(加藤孝明) 御幸公園では一般用とジュニア用が1基ずつ、鷺沼公園では小学校に隣接していること等を踏まえ、ジュニア用を2基との御答弁でございました。実証実験では、本市のスポーツパートナーである川崎ブレイブサンダース仕様のゴールを寄贈していただき、使用しておりましたが、常設化では応援の意味も込めてクラブカラーの舗装や装飾を施すことはできないのか、検討状況と協議等、行われていれば伺います。
A

建設緑政局長(福田賢一) 公園におけるバスケットゴールの設置についての御質問でございますが、常設化におけるかわさきスポーツパートナーとの連携につきましては、実証実験においても利用者から好評だったことから、バスケットゴールの支柱や保護マットなどの装飾について協議調整しているところでございます。以上でございます。

Q
9番(加藤孝明) 川崎ブレイブサンダースが運営するカワサキ文化会館では、バスケットボールだけでなくスケートボードなど他のスポーツも体験可能となっておりますが、若者文化の発信によるまちづくりに向けた取組を進めている本市として、本格実施した公園を今後どのように活用し、ストリートスポーツの発展に寄与していくのか伺います。
A

建設緑政局長(福田賢一) 公園におけるバスケットゴールの設置についての御質問でございますが、御幸公園と鷺沼公園につきましては、バスケットゴールの常設化によって地域の子どもたちや若者が日常的にスポーツに触れる機会を提供できるものと考えており、引き続き、関係する施策と連携し、魅力的な公園づくりに努めてまいります。以上でございます。

Q
9番(加藤孝明) 実証実験の開始からこれまで多くの意見が寄せられていると思いますが、そのうち反対意見はどの程度あるのか伺います。あわせて、その内容と今後の対応について伺います。
A

建設緑政局長(福田賢一) 公園におけるバスケットゴールの設置についての御質問でございますが、実証実験の実施に係る反対意見につきましては、御幸公園では寄せられた意見170件のうち7件、鷺沼公園では185件のうち2件となっているところでございます。反対意見の内容につきましては、ゴール設置箇所以外の住宅地側や公園外でのドリブルの音、利用時間を守らないなどの御意見をいただいたことから、現在掲示している利用案内の内容を見直すなどの対応を実施したところでございまして、今後につきましても、利用マナーに関する周知を図ってまいります。以上でございます。

Q
9番(加藤孝明) 公園は地域共有の財産のため、丁寧な対応と明確なルールが必要と考えます。一方、他人の共同使用を妨げない範囲で誰でも自由に使用することができる自由利用の原則が基本であり、様々な経緯によって設置された禁止看板が規制された空間というイメージを定着させております。公園でのルール作りのガイドラインが策定されて約5年半が経過し、これまでも市内に散見する禁止看板の撤去、表示の変更について取り上げ、要望してきましたが、進捗状況について伺います。
A

建設緑政局長(福田賢一) 公園内の看板についての御質問でございますが、公園内の看板につきましては、これまでボール遊びを禁止とする掲示がされてきたこともあり、ボール遊びはできないという認識を持つ方が多いと考えておりますので、現在、地域の理解を得ながら、禁止看板の撤去や、ボール遊びは周りの迷惑にならないよう注意して譲り合って行いましょうなどの表記へ変更を進めているところでございます。進捗状況といたしましては、令和4年度末時点において、5公園の看板撤去、69公園の表記を変更したところでございます。以上でございます。

Q
9番(加藤孝明) 市内に設置されている約400の禁止看板のうち、対応が完了したのが74公園ということで、地域の方たちの理解を得ながらということになるかと思いますが、引き続きの御対応を要望いたします。
 次に、さいわいふるさと公園について伺います。我が会派の代表質問でも取り上げましたが、当公園が隣接する新川崎・創造のもりの機能更新等に向けて、8月に慶應義塾との協力・連携協定が締結され、今後は連携して検討を行い、基本的な考えを今年度中に取りまとめる方針が示されました。慶應義塾が目指す世界に伍する研究開発拠点の形成に向けては、新川崎・創造のもりエリアの玄関口として、自然と調和、共生した環境において、企業や大学の連携、市民との交流のエントランスとなる拠点の形成も必要であるとし、機能更新の視点としては、周辺施設との交流や、さいわいふるさと公園との一体性、回遊性を促進する動線の整備、施設配置、機能導入としております。さいわいふるさと公園を含めた新川崎・創造のもり地区は、自然が豊かな反面、人通りの多い住宅地に面していながら夜間は暗く怖いといった印象がありますが、機能更新に関する考えについて経済労働局長に伺います。また、研究開発拠点としての認知度に課題があると考えますが、市民との交流に向けた考えについても伺います。
A

経済労働局長(久万竜司) 新川崎・創造のもりの機能更新についての御質問でございますが、今回の機能更新は、慶應義塾が目指す世界に伍する研究開発拠点の形成と本市が目指す量子イノベーションパークの推進に向けて一体的な検討を進め、K2タウンキャンパスを中核として、新川崎・創造のもり全体の機能強化を図るものでございます。機能更新に向けては、K2タウンキャンパスに隣接するさいわいふるさと公園との一体性や開放的で緑豊かな空間の実現など、地域に開かれた憩いのエリアとしての機能も重要と考えておりますことから、関係局区と連携し、今年度中に取りまとめる基本的な考え方や令和6年度に策定予定の基本計画の中で具体的な内容を段階的に決定してまいります。また、新川崎・創造のもりの認知度の向上に向けた取組につきましては、市民の皆様が同地区を見学し、科学技術を体験するイベントを定期的に開催するなど、様々な周知を行っておりますが、認知度のさらなる向上は重要であると考えておりますことから、今回の機能更新においては、市民の皆様が日常的に科学技術に触れ、学ぶ機会を創出するなど、同地区における交流の機会のさらなる充実に向けて取り組んでまいります。以上でございます。

Q
9番(加藤孝明) 同地区には小学校も新設されますので、次世代人材育成の観点からも着実な取組を要望いたしまして、次の質問に移ります。
 次に、交通安全対策について伺います。交通事故の発生件数及び死傷者数は全国的に減少傾向にあり、昨年の死者数は2,610人で、警察庁による統計開始以降、6年連続で最少を更新いたしました。本市においても同様の傾向にありますが、依然として交通事故全体に占める自転車関連事故の割合が高く、昨年の全国23.3%、神奈川県25.6%に対し、本市では33.4%、特に川崎区では42.6%、幸区と中原区でも38%を超えるなど高い水準で推移しており、川崎区、幸区、中原区、多摩区、高津区の5区が神奈川県交通安全対策協議会により自転車交通事故多発地域に指定されております。危険箇所の安全対策とともに、自転車利用の多い駅周辺及び主要な幹線道路において、一層の安全・安心、快適な通行環境の確保に向けた整備が必要ですが、川崎市自転車活用推進計画に基づく自転車通行環境整備の進捗状況について建設緑政局長に伺います。
A

建設緑政局長(福田賢一) 自転車の安全対策についての御質問でございますが、自転車の通行環境整備につきましては、令和4年3月に改定した川崎市自転車活用推進計画に基づき、危険箇所398か所の安全対策をはじめ、自転車利用の多い駅周辺の道路や主要な幹線道路では、計画延長約216キロメートルにおいて、矢羽根の設置などの整備を推進しております。進捗状況につきましては、今年度末までに危険箇所323か所の整備が完了し、令和6年度末には398か所全てが完了する予定でございます。また、駅周辺の道路や幹線道路の整備につきましては、今年度末までに約125キロメートルの整備が完了し、進捗率58%となる見込みでございます。なお、同計画においては、令和7年度末までに約186キロメートルの整備、進捗率86%を見込んでおります。引き続き、同計画に基づき、自転車通行環境整備を推進することで、さらなる安全対策を図ってまいります。以上でございます。

Q
9番(加藤孝明) 自転車関連事故の約7割が自転車側の交通違反に起因しており、ハード面の整備以上にルールの周知やマナーの啓発といったソフト面の対策が重要と考えます。小中学校においては交通安全教室が実施されておりますが、学習機会の少ない高校生以上への対策が課題であり、幸区では10月に、自転車マナーの良いまちさいわいへをテーマとして幸区地域デザイン会議が開催され、川崎総合科学高等学校、幸高等学校、専修大学の生徒がグループワーク形式での意見交換・発表を行っております。高齢化の進行により高齢者の自転車利用者数も増加しておりますが、ソフト面の課題と対策について市民文化局長に伺います。あわせて、令和元年10月に義務化された自転車損害賠償責任保険等への加入促進に向けた取組についても伺います。
A

市民文化局長(中村茂) 自転車の交通安全対策についての御質問でございますが、これまで、各季の交通安全キャンペーンでの啓発活動や自転車マナーアップ指導員による巡回指導、各種交通安全教育等を実施し、自転車の安全利用について周知してまいりましたが、依然として自転車事故が高水準で推移しており、市民に交通ルールの遵守の重要性が十分に理解されていない状況であることから、引き続き事故の危険性や交通ルールの遵守やマナー向上について広報啓発に取り組むことが重要と考えております。自転車損害賠償責任保険等の加入につきましては、被害者の確実な救済と万が一加害者になったときの経済的負担軽減など、事故に対する備えとして必要であると考えていることから、本市ではこれまでも、九都県市一斉自転車マナーアップ強化月間等のキャンペーンにおいて啓発に取り組むとともに、自転車販売店等に御協力いただき、購入者等に自転車小冊子を配付しているところでございます。自転車は、子どもから高齢者まで幅広く利用され、誰もが加害者や被害者になる可能性があり、悲惨な事故の当事者にならないよう継続的な取組が重要と考えておりますので、今後も引き続き、様々な機会を捉えて、警察や関係機関と連携しながら、自転車の交通安全対策のさらなる充実に向けて取り組んでまいります。以上でございます。

Q
9番(加藤孝明) 引き続きの御対応をお願いいたします。
 次に、バスの安全対策について伺います。平成30年に横浜市西区で発生した痛ましい事故を受けて、翌年から国土交通省により、横断歩道や交差点の付近にあり、交通事故の危険性が高い危険なバス停の全国調査が実施されました。当初確認された市内の危険なバス停のAからCの判定別の数と講じた対策、現在の状況についてまちづくり局長に伺います。
A

まちづくり局長(藤原徹) バスの安全対策についての御質問でございますが、バス停留所の安全性確保対策につきましては、国土交通省が中心となり、バス協会、バス事業者と、横断歩道の位置などの物理的な条件等により抽出したバス停留所について、国土交通省、バス協会、バス事業者及び地方自治体などで構成される合同検討会における協議を経て、令和3年1月に公表されたもので、本市では69か所のバス停留所が抽出されたところでございます。当初確認された市内バス停留所の判定別の数につきましては、それぞれ、対策の優先度が高い順に、Aがゼロか所、Bが44か所、Cが25か所と判定されたところでございます。これまで、バス事業者等によるバス停留所の移設や施設の改善など、安全確保に向けた対策が行われているところでございます。現在の状況につきましては、本年6月末時点で、69か所のバス停留所のうち、優先度Bが11か所、Cが11か所、合計22か所のバス停留所で対策が講じられたところでございます。以上でございます。

Q
9番(加藤孝明) 当初確認されたBとCの計69か所のうち、対策が講じられたのは約3分の1の22か所となっており、難航しているように感じます。理由を伺います。また、対策が講じられていないバス停もある中、安全確保に向けてどのような取組をされているのか伺います。
A

まちづくり局長(藤原徹) バスの安全対策についての御質問でございますが、初めに、バス停留所の移設等につきましては、バス利用者の利便性を維持しつつ、道路占用許可基準やバス停留所に接する土地所有者の了承など、バス停留所の設置に求められる条件を満たす必要があることから、順次取り組んでいるとバス事業者より伺っております。次に、安全確保に向けた注意喚起につきましては、市内路線バス車両の前面及び後面に、神奈川県バス協会から配付された横断歩道歩行者注意ステッカーを貼付するなどの対策を講じているとバス事業者より伺っております。なお、市バスでは、利用者に対して、バスの直前直後の横断をやめていただけるよう、対象停留所標識への標示やバス車内のアナウンスによる注意喚起を行っているほか、運転手に対して、輸送の安全に関する研修の場等を活用して対象停留所の周知を図るなどの対策を講じていると伺っております。こうした取組を参考にするなど、対策実施までの間にバス利用者等への注意喚起等が適切に図られるよう、川崎市・バス事業者連絡会議などの様々な機会を捉えて、各バス事業者に働きかけを行ってまいります。以上でございます。

Q
9番(加藤孝明) 地域公共交通の要であるバスの利便性の維持と地域住民の方たちからの御理解、関係各所との御調整等、御苦労も多いかと思いますが、市民や利用者とこの危険意識を共有することが重要でありますので、引き続きの御対応を要望いたしまして、次の質問に移ります。
 次に、市立小中学校の施設整備について伺います。令和3年度から始まったかわさきGIGAスクール構想も3年目となり、今年度からのステップ3では、児童生徒が中心となり、主体的にICTを活用することが目標の一つであると認識をいたしております。自主学習では学校図書館が利用されることも大いに想定されますが、本市の小中学校では全ての図書館にWi-Fiが設置されているわけではないため、GIGA端末が活用できないケースもあると伺っております。文部科学省によると、学校図書館は児童生徒にとって読書センター及び学習・情報センターとして学校教育の中核たる役割を果たすよう期待されているとされており、Wi-Fiの設置は必須と考えますが、見解と設置状況について教育次長に伺います。
A

教育次長(池之上健一) 学校におけるWi-Fi環境についての御質問でございますが、令和2年度のかわさきGIGAスクール構想の準備段階において、全ての普通教室、職員室及び体育館にWi-Fi環境を整備するとともに、それぞれの学校から要望のあった特別教室4教室程度に整備しており、学校図書館については約85%の学校で整備したところでございます。現段階では、デジタル教科書の活用や全国学力・学習状況調査等における端末を使ったテストの実施などにより、普通教室の通信環境に対する負荷増大が想定されるため、引き続き安定した通信環境の確保が必要と考えており、今後も通信環境の整備に向けて取組を進めてまいります。以上でございます。

Q
9番(加藤孝明) 現段階では安定した通信環境の確保が優先との御答弁でしたが、整備されていない僅か約15%の学校に通う児童生徒のためにも、早期の整備を要望いたします。次に、児童生徒の安全対策ということで、感染症対策について伺いたいと思います。新型コロナウイルス感染症の感染症法上の取扱いが5類へと移行し、安堵したのもつかの間、季節性インフルエンザの大流行により学級閉鎖が相次いでおります。文部科学省により示されている基本的な感染症対策と本市における取組について伺います。
A

感染対策についての御質問でございますが、文部科学省からは、新型コロナウイルス感染症と季節性インフルエンザの同時流行も見据えて、児童生徒の日常的な健康観察を継続的に行い、体調が優れない場合等には登校させないことや、手洗い等の手指衛生、換気等の基本的な対策を徹底するなどの感染対策が示されているところでございます。こうした中、本市では、これらの対策を徹底するほか、児童生徒に感染症が疑われる場合には受診を勧めることや、児童生徒が感染症に罹患した場合には学校保健安全法施行規則に定める出席停止の基準を保護者に遵守していただくこと等について、学校に周知しているところでございます。以上でございます。

Q
9番(加藤孝明) 新型コロナとインフルエンザは同様のウイルス性感染症であり、基本的な感染症対策も同様でありますので、新型コロナで得た教訓が生かし切れていないのではないかと考えます。換気の目安となるCO2モニターはこれまでの要望により今年度中に全ての普通教室に配置されることとなりましたが、文部科学省が換気のための補完的な措置として重要だとしている空気清浄機については、メンテナンスやコスト面に課題があり、今のところ設置の考えはないとのことでした。そこで、さきの予算審査特別委員会では、仙台市の市立小中学校で実施されているシート状の中性能フィルターとパーティクルカウンターを用いた空気質調査に関する実証実験について取り上げましたが、その結果について取り上げさせていただきたいと思います。ディスプレー、お願いいたします。何て書いてあるか全く見えませんが、学校を調査する理由として、定期的な換気以外は特段有効な対策が取られていないこと、アレルギーや感染源となる微粒子の観点での基準が明確になっていないこと等が挙げられております。この中性能フィルターは空調用に開発されたもので、稼働しているエアコンに貼り付けるだけで、空調本来の機能を妨げることなく、ウイルス除去効果があるとされております。アメリカでは、パンデミックの際に中性能フィルターに日本円にして約60兆円もの予算が投じられるなど、エアコン利用の空気清浄はスタンダードとのことで、仙台市では実際の学校教室で1か月以上の調査を行い、分析が行われました。中性能フィルターによる冬ウイルスの除去にはエビデンスも示されており、今回の調査では、エアコン設置のほかに、中性能フィルター、段ボールキット、サーキュレーターを組み上げて作る簡易空気清浄機も使用されております。学校環境衛生基準で定められている浮遊粉じんは10マイクロメートル、0.01ミリメートル以下とされておりますが、今回の調査では、その100分の3の大きさであるウイルス、菌などで最も小さい部類を想定した0.3マイクロメートル粒子が通常時に比べて50%から70%減少したことが判明しております。また、滞留するエアロゾルは5マイクロメートルが最も多いとされており、5マイクロメートルであればおおよそ80%から90%程度の減少が予想されるとのことです。エアロゾル感染症や花粉症、アレルギー等の予防の観点から効果的だとする調査結果となりました。ディスプレーは結構でございます。今回は要望にとどめたいと思いますが、季節性インフルエンザや今後起こり得るパンデミックにも柔軟に対応するために、検討に向けて他都市の先行事例にも注意していただきますよう要望いたしまして、次の質問に移ります。
 次に、障害者施策についてですが、事前の調整段階で理解をいたしましたので割愛させていただきまして、障害者スポーツについて伺います。4年に1度の国際的な聴覚障害者のためのオリンピック――デフリンピックが2025年に日本では初めて東京都で開催されます。デフリンピックの開催はデフスポーツの普及促進と障害の認知度向上につながるため、積極的な広報と周知が必要と考えます。例えば、先日、川崎フロンターレが天皇杯を制した夜には新本庁舎がクラブカラーでライトアップされましたが、手話言語のブルーライトアップ等、デフポーツやデフリンピックの支援策について市民文化局長に伺います。
A

市民文化局長(中村茂) デフリンピックについての御質問でございますが、これまでの本市の取組といたしましては、平成28年からジャパンデフバレーボールカップを川崎市内で開催することなどにより、デフスポーツを見る機会の創出や認知度の向上に努めているところでございまして、来年2月にもとどろきアリーナで開催を予定しているところでございます。東京2025デフリンピックの開催につきましては、障害の理解やデフスポーツのさらなる認知度向上を図ることができる大きなチャンスとなることから、本庁舎のライトアップなども含め、効果的な広報周知に向けて様々な手法を検討してまいります。以上でございます。

Q
9番(加藤孝明) ありがとうございました。次に、ボッチャについてです。11月26日には第2回幸区ボッチャ大会が伊豆高原観光オフィスと株式会社JTBが推進する温泉ボッチャとのコラボにより開催され、優勝賞品の伊豆伊東温泉のホテル宿泊券をかけ、全64チームが出場し、盛り上がりを見せておりました。この日の会場内には、ICTを活用しマシンを遠隔操作して対戦するオンラインボッチャの体験会も実施されておりましたが、これにより、重度の身体障害をお持ちの方や遠隔地の方もボッチャを楽しむことが可能となり、パラスポーツの普及に向けて参考となる取組であると考えます。ボッチャを通じた地域交流やオンラインボッチャの活用に向けた見解を伺います。
A

教育次長(池之上健一) ボッチャに関する取組についての御質問でございますが、本市におきましては、障害の有無や年齢にかかわらず誰もが楽しめ、共生社会を体現することができるボッチャの普及促進に向けて、大会の主催や開催支援などの取組を推進しているところでありまして、オンラインボッチャにつきましても、本年10月に開催した川崎市スポーツフェスタ2023において体験ブースを設置し、よりインクルーシブなボッチャを楽しんでいただいたところでございます。また、ボッチャを通じた交流につきましても、令和6年1月20日に開催する第2回川崎市長杯ボッチャ大会の優勝チームに、全国各地で開催された予選を勝ち抜いたチームが参加するボッチャ東京カップ2024への出場権を付与することにより、競技を通じた他都市との選手間交流や競技力向上を期待しているところでございます。今後につきましても、ボッチャなどのパラスポーツを推進し、さらなる共生社会の実現に向け、取組を進めてまいります。以上でございます。

9番(加藤孝明) それぞれ御答弁ありがとうございました。終わります。