1.公園施策全般について〔建設緑政局長-228、229、230、231、市民文化局長-229、危機管理監-231、幸区長-232〕
2. 障害者スポーツについて〔市民文化局長-233、234〕
3. 川崎市立看護大学について〔健康福祉局長-234、235〕
4. 市立学校における感染症対策及び熱中症対策について〔教育次長-236〕
まず初めに、公園施策全般について伺ってまいります。バスケットボールのワールドカップがフィリピンをメイン会場として、日本とインドネシアの3か国共催で8月に開幕を迎えます。遠い沖縄での開催ではありますが、日本では2006年大会以来2度目の開催で、来年に控えたパリ・オリンピックの予選も兼ねており、日本代表の活躍に期待をするところです。また、ファン待望のバスケアニメ映画「THE FIRST SLAM DUNK」は、観客動員数1,000万人、興行収入144億円を突破し、今バスケットボールが非常に盛り上がっております。このTHE FIRST SLAM DUNKの劇中で度々描かれているのがストリートバスケでございます。本市においても、昨年始まった御幸公園及び鷺沼公園における実証実験が好評により延長となり、さらには旧幸町交番隣接道路用地においても今年から社会実験が始まりました。一方、バスケットゴールの高さは小学生までが260センチメートル、中学生以上になるとNBA選手と同じ305センチメートルとなり、305センチメートルゴールのほうが需要があるように感じますが、本市の取組で設置されているのは、3基のうち御幸公園の1基のみとなっております。設置に至った検討の経緯について建設緑政局長に伺います。あわせて、利用状況の検証について伺います。また、鷺沼公園では3×3の大会が開催されましたが、対象年齢についても伺います。
建設緑政局長(福田賢一) 公園等におけるバスケットゴール設置の実証実験についての御質問でございますが、設置したゴールの高さにつきましては、御幸公園では、隣接に高校や事業所があることなどの利用状況から305センチメートルの一般用とし、旧幸町交番隣接道路用地では、御幸公園と同一区内での実験であることを踏まえ、260センチメートルのジュニア用としたものでございます。また、鷺沼公園については、小学校が隣接していることなどの状況からジュニア用としたところでございます。この実証実験から得られたものといたしましては、地域の子どもをはじめ多くの方々に御利用いただいていることや、騒音やマナーについて大きな苦情がないことでございます。鷺沼公園において実施した3×3大会につきましては、対象年齢を中学生以上としたところ、中学生から40代の方々まで幅広く参加いただいたものでございます。以上でございます。
建設緑政局長(福田賢一) 公園等におけるバスケットゴール設置等の実証実験についての御質問でございますが、実証実験を通じていただいた意見といたしましては、ゴールを複数設置してほしい、利用者が休息や荷物を置けるベンチを設置してほしい、フリースローラインを引いてほしいなどがございまして、これらの意見を参考に、バスケットゴールの常設化に向けた整備内容を検討しているところでございます。また、スケートボードにつきましては、昨年度、池上新田公園において体験会を予定しておりましたが、雨天のため実施できなかったことから、今年度、改めて体験会の実施を検討しているところでございます。以上でございます。
本市では浸透し始めてきたこの若者文化という言葉ですが、全国的に使われているわけではありません。また、バスケットボールやストリートカルチャーの歴史は長く、幅広い世代の方に愛されているにもかかわらず、多世代公共の場における若者文化というネーミングに違和感を感じるとともに、ストリートカルチャーに見る先入観やイメージの悪さを助長しているのではないかと考えます。若者や若者文化の定義、若者文化とした理由とその狙いについて市民文化局長に伺います。
市民文化局長(中村茂) 若者文化についての御質問でございますが、時代や世相の変遷に合わせて、既存の価値観にとらわれない若い世代の新たな価値観から様々なカルチャーが生まれており、本市においては、ブレイキンの聖地とされる武蔵溝ノ口駅に国内外からトップクラスのダンサーが集うことで新たなコミュニティが形成され、地域に活力をもたらす源の一つとなるなど、若者による新しい文化を受け入れ、生かす土壌があるものと考えております。一方で、こうした新しい文化につきましては、一般的に活動の場所や機会などが不足している状況にもあることから、若者による新しい文化を支援し、若者が自らの可能性を広げ、挑戦できるまちであることを内外に発信していくことで、若い世代が集いにぎわうまちづくりにつなげていくことを目指し、若者文化の発信によるまちづくりに向けた基本方針において、本市で活動が盛んなストリートカルチャーやエクストリームスポーツを若者文化として定義し、積極的な支援に取り組んでいるところでございます。以上でございます。
次に、公園の公共トイレについて伺います。第76回カンヌ国際映画祭において主演男優賞を受賞された俳優の役所広司さんが主演を務めたPERFECT DAYSは、公園のトイレの清掃員としての日常が描かれており、撮影の舞台となった渋谷のトイレは、日本財団が実施しているTHE TOKYO TOILETプロジェクトの一環として設置されるなど、今、公園のトイレに注目が集まっております。世界で活躍する建築家やデザイナーが参画し、多くの公共トイレが持つ4K――暗い、汚い、臭い、怖いといったイメージを払拭し、渋谷区の協力により、老若男女や障害の有無にかかわらず誰もが快適に使用できる公共トイレを区内17か所に設置しているとのことです。まず初めに、公園の既存トイレの数と設置及び改築に向けた考え、清掃頻度と利用満足度調査状況、サニタリーボックスの男女多目的別の設置状況について建設緑政局長に伺います。
建設緑政局長(福田賢一) 公園のトイレについての御質問でございますが、初めに、トイレ設置の考え方につきましては、地元町内会や管理運営協議会等から要望があった際に、公園敷地がおおむね1,000平方メートル以上であること、設置に対する隣接住民の方々の合意が得られていること、公園及び周辺の上下水道が完備されていることを条件としており、現在の設置数は205か所でございます。また、改築につきましては、老朽化の状況や利用者からの要望などを踏まえて実施することとしております。次に、清掃回数につきましては、公園の規模や利用状況によって異なりますが、おおむね週に3回から7回程度となっております。次に、利用満足度の調査については実施しておりませんが、地域の方々を中心とした管理運営協議会等を通じて、トイレを含む公園に関する御意見を伺っているところでございます。次に、サニタリーボックスの設置につきましては、おむつなどの廃棄に伴う清掃頻度の見直しや不審物が捨てられるおそれがあるなどの課題への対応が必要となるため、現在、公園トイレには設置していない状況でございますが、今後は、他都市における設置状況や設置後の課題への対応について確認してまいりたいと考えております。以上でございます。
公園は大規模災害時に防災拠点としての役割も担いますが、仮に電気や給水等のインフラが寸断された場合、広域避難場所に指定されている公園のトイレも含め、市内205か所全てのトイレが使用できなくなります。大規模災害時における公園のトイレを含めた公共トイレの在り方について危機管理監に伺います。
危機管理監(飯塚豊) 災害時のトイレ対策についての御質問でございますが、災害時におけるトイレ利用につきましては、被災した方の生活に大きな影響を与えるものであり、適切にトイレ対策を講ずることは、健康面や精神面を安定させる上で不可欠なものと考えておりまして、これまでも、広域避難場所も含めた公園や指定避難所へのマンホールトイレの整備や、携帯トイレや仮設トイレ等の備蓄を行ってきたところでございます。引き続き、関係局区と連携しながら、発災後から切れ目のない対応が可能となるよう総合的なトイレ対策に取り組んでまいります。以上でございます。
次に、幸区南加瀬新築マンションの提供公園について伺います。幸区南加瀬に建築中のマンションの提供公園が夢見ふれあい公園に隣接する形で整備され、今後は一つの公園として管理される方針であると伺っております。夢見ふれあい公園は、地元町内会のお祭りが開催されるなど、地域住民にとって憩いの場であり、管理運営協議会によって維持管理されております。新築マンションにとって付加価値であることは変わらず、地域住民にとっても公園が広くなるというメリットが生かされ、お互いにとってよい公園になることが望まれますが、今後の管理体制と公園の名称について建設緑政局長に伺います。また、管理運営協議会から寄せられている意見についても伺います。あわせて、当マンションはペットの飼育が可能とも伺っておりますが、現状のルールや掲示板の変更は必要となるのか伺います。
建設緑政局長(福田賢一) 提供公園についての御質問でございますが、一定規模以上の建築行為や開発行為の場合につきましては、事業者が公園の整備を行い、提供公園として市に帰属させておりますが、建築行為の事業区域が既存の夢見ふれあい公園に隣接していたことから、既存公園の拡張により整備を行うものでございます。初めに、今後の管理体制につきましては、引き続き現在の管理運営協議会が担う予定としており、公園の名称については変更はございません。次に、管理運営協議会からの意見につきましては、整備に際して、ベンチの位置変更をはじめ、花壇スペースや園児等の小さな子ども向け遊具の設置などが寄せられたところでございまして、その意見については事業者が整備計画に反映し、現在、公園整備を行っているところでございます。次に、ペットに関するルールにつきましては、犬の放し飼い禁止と飼い主によるふんの片づけについて掲示しておりまして、今後も変更の予定はございません。以上でございます。
幸区長(赤坂慎一) 全国都市緑化かわさきフェアに向けた幸区の取組についての御質問でございますが、幸区におきましては、区役所の若手職員を中心としたプロジェクトチームを本年6月に立ち上げ、7月以降に幸区内の主要な公園や川崎駅西口周辺などを調査研究し、本年8月に策定予定の全国都市緑化かわさきフェア基本・実施計画の趣旨に合わせた検討を進めることとしております。また、周知に向けた区独自の取組といたしまして、かわさきフェアのロゴを入れた手のひらサイズの缶で、ハーブやマリーゴールドなどを育てることができる植物育成セットを幅広い年齢層の区民に対して配付することで、かわさきフェアに向けた機運の醸成を図ったところでございます。今後も、区民祭でのPRや地域の小中高生と連携した取組など、様々な機会を活用し、周知を図ってまいります。以上でございます。
幸区長(赤坂慎一) 緑化フェアを契機としたコミュニティバス実証実験についての御質問でございますが、初めに、日常の地域の足としてのコミュニティバス運行と、全国都市緑化かわさきフェアなど特定のイベントにおける来場者の足としてのバス運行につきましては、輸送人員や経路、運行時間帯や運行主体などの条件が異なることから、個別に検討すべきものと考えております。なお、コミュニティ交通の導入につきましては、令和4年3月に公表したコミュニティ交通の充実に向けた今後の取組に基づき、既存交通との整合を図りながら、地域特性に応じた支援を関係局と連携して進めてまいります。また、かわさきフェア開催に伴う夢見ヶ崎動物公園等へのアクセスについては、多くの来場者が見込まれるコア会場からの動線を考慮することは地域の魅力発信の機会となることから、フェア会場全体の回遊性を踏まえながら、今後、その方策について関係局と調整してまいります。以上でございます。
次に、障害者スポーツについて伺います。東京2020大会から2年という月日が経過しようとしておりますが、この間、本市ではかわさきパラムーブメントを推進し、ボッチャをはじめとする障害者スポーツが障害の有無にかかわらず多くの市民に普及してきたと感じます。障害者スポーツの普及に向けた取組について市民文化局長に伺います。
市民文化局長(中村茂) パラスポーツの普及についての御質問でございますが、これまでの取組として、パラスポーツをする機会につきましては、平成28年度から全ての市立小学校を対象としたパラスポーツやってみるキャラバンを開催し、令和3年度に当初の事業計画は完了しましたが、令和4年度以降も、市立小学校に加え保育園等でもボッチャなどの体験会を開催するほか、障害者を対象とした障害者スポーツプログラムについても、各スポーツセンター等で開催しているところでございます。パラスポーツを見る機会につきましては、市内スポーツ施設を会場とするアンプティサッカーやデフバレーボールなどの全国レベルの大会の開催を継続的に支援することにより、本市での開催が定着しつつあり、市民の皆様に観戦の機会を提供しているところでございます。パラスポーツを支える機会につきましては、毎年、初級パラスポーツ指導員養成講習会を開催し、指導者の育成やその資質向上に取り組むとともに、障がい者スポーツ指導者協議会やスポーツ推進委員連絡協議会の皆様には大会運営に御協力いただいております。今後も引き続き、これらの様々な取組を通じてパラスポーツの普及促進に努めてまいりたいと存じます。以上でございます。
市民文化局長(中村茂) ペガーボール体験会についての御質問でございますが、当該体験会の後援につきましては、市民文化局事業等の共催及び後援に関する事務取扱要綱に基づき審査を行い、その内容が基準を満たしていたことを確認した上で、本市として当該事業の趣旨に賛同し、奨励の意を表して後援を承諾したものでございまして、川崎区内の幼稚園や保育園、小学校及び市内の特別支援学校等へのチラシの配付などの支援を行ったところでございます。以上でございます。
市民文化局長(中村茂) ペガーボールの普及等についての御質問でございますが、本市では、かわさきパラムーブメントのレガシーとして、誰もがスポーツ、運動に親しんでいるまちの実現を目指しており、障害のあるなしにかかわらず楽しむことのできる各種スポーツの普及促進に努めているところでございます。今後につきましても、障害のある方が一人でも多くスポーツを通じた豊かな生活を営むことができるよう、ペガーボールを含め、様々なパラスポーツやニュースポーツ等を知っていただき、スポーツをするという場面につなげるため、引き続き、広報啓発など、パラスポーツのさらなる推進に向けて取り組んでまいります。以上でございます。
次に、川崎市立看護大学について伺います。4年制大学へと移行し、2年目を迎えました。移行前の令和4年予算審査特別委員会における学生の通学手段に関する私の質問に対し、大学として詳細を把握していないとの答弁があったため、安全確保の観点から把握すべきと意見しました。4年制大学の開学に合わせて把握に努めるとしておりましたが、その後の調査状況について健康福祉局長に伺います。
健康福祉局長(石渡一城) 学生の交通手段についての御質問でございますが、大学開学以降、学生の通学経路の把握を行ってまいりまして、令和5年度におきましては、4年制大学の学生200名のうち、鉄道のみの利用が58名、鉄道とバスの利用が65名、バスのみの利用が10名となっており、残りの67名のうち、大学の自転車駐輪場の利用許可を得ている者が38名となっているところでございます。引き続き通学経路の把握を行うとともに、新入生に対して地元警察による防犯講習会を開催するなど、通学時の安全対策に努めてまいります。以上でございます。
健康福祉局長(石渡一城) 学内での弁当販売等についての御質問でございますが、今年度から、地元の商店街に御協力いただき、毎週金曜日に弁当販売を開始したところでございまして、毎週60食前後を販売し、学生に好評となっております。引き続き、販売状況等を注視しながら、学生にとってよりよい昼食の提供となるよう、他の方策も含めて検討を進めてまいります。以上でございます。
健康福祉局長(石渡一城) 学生の市内就職に向けた取組についての御質問でございますが、大学では、医療機関や介護・老人福祉施設、保育園、小中学校など多くの市内施設で実習を行うとともに、市内医療機関から講師をお招きするなど、市内各施設との関わりを多く持てるようにしているほか、本市職員が担当する講義により学生が市の魅力を感じられるよう努めているところでございます。さらに、地域住民と連携した活動を行うことにより、地域に愛着を持ち、市内で就職や生活をしていただけるよう取り組んでいるところでございます。以上でございます。
次に、市立学校における感染症対策及び熱中症対策について伺います。新型コロナの感染症法上の取扱いが5類へと移行されましたが、5類移行前と移行後の教育現場における感染症対策の変更点について教育次長に伺います。あわせて、効率的な換気に有効であるとして、これまでも幾度となく取り上げてきましたが、令和5年度中に全ての普通教室へ配置するとしているCO2モニターの配置状況と、各学校に対して活用の周知をするとしていた全熱交換器の状況について伺います。
教育次長(池之上健一) 感染症対策等についての御質問でございますが、初めに、5類移行後の感染症対策の変更点につきましては、感染状況が落ち着いている平時においては、健康観察や換気の確保、手洗いといった日常的な対応は継続いたしますが、それ以外に特段の感染症対策を講じる必要はないとしたところでございます。次に、二酸化炭素濃度測定器につきましては、昨年度までに合計約1,700台を各学校へ配置し、本年6月に約2,300台を契約し、夏季休業までには配置する予定となっております。次に、全熱交換器につきましては、本年1月に各学校にリーフレットを配付するとともに、薬剤師会へ依頼して、学校薬剤師からも活用方法等について助言しているところでございます。以上でございます。
教育次長(池之上健一) 熱中症対策についての御質問でございますが、市立学校における熱中症対策につきましては、全熱交換器を含めた空調設備を効果的に利用するとともに、二酸化炭素濃度測定器を活用しながら、児童生徒の活動状況に応じて窓開けを適切に行うなど、良好な教室環境を確保してまいります。また、マスクにつきましては、児童生徒に着用を求めないことを基本としておりますが、マスクの着用を希望する児童生徒もいることから、熱中症予防に向けて、活動場面に応じた適切な声かけや指導を行っているところでございます。以上でございます。
9番(加藤孝明) それぞれ御答弁ありがとうございました。終わります。